広報・アウトリーチ活動

映像ライブラリ

スーパーコンピュータ「京」の成果をはじめ、ポスト「京」のプロジェクトの紹介動画、研究者インタビュー、講義の様子などが映像でご覧いただけます。

研究成果

■細胞内分子ダイナミクスシミュレーション
youtube:バクテリア細胞質の全原子分子動力学シミュレーション

細胞内分子ダイナミクスシミュレーション
バクテリア細胞質の全原子分子動力学シミュレーション(4分53秒)

細胞内は膨大な数の生体分子によって混雑しており、そこで分子がどのような挙動を示すのかは大きな謎でした。理研とミシガン州立大による国際共同研究グループは、バクテリア( マイコプラズマジェニタリウム)の細胞質を原子解像度でモデリングしました。さらに、スーパーコンピュータ京と、超並列分子シミュレーションソフトGENESISを用いた分子動力学計算によって細胞内分子の奇妙な挙動とその微視的なメカニズムを明らかにしました。
(英語版はこちら)


youtube:核内混み合い環境でのヌクレオソーム、クロマチンの機能発現機構

細胞内分子ダイナミクスシミュレーション
核内混み合い環境でのヌクレオソーム、クロマチンの機能発現機構(5分)

二重鎖DNAは、遺伝情報の担い手ですが、細胞の核の中では、コンパクトにまとまっており、クロマチンという構造を形成しています。遺伝子が働くためにRNAに転写されるときは、クロマチン構造が緩む必要があります。この構造変化はヒストンの化学修飾などによって制御されています。このような複雑な生命のしくみを研究するために、スーパーコンピュータ「京」の中に、クロマチンを構成するヌクレオソームの立体構造をバーチャルに構築して、運動方程式などの物理法則に基づいた分子動力学シミュレーションを実行することで、クロマチン構造がダイナミックに動く様子をシミュレーションして観察することができるようになりました。
(HPCI戦略プログラム 分野1「予測する生命科学・医療および創薬基盤」より
(英語版はこちら)


■上皮成長因子受容体(EGFR)とがん薬剤耐性を克服する薬(Brigatinib)との
結合シミュレーション

画像:ブリガチニブが3重変異のEGFR(灰色表示)に結合する様子

ブリガチニブが3重変異のEGFR(灰色表示)に結合する様子
上皮成長因子受容体(EGFR)とがん薬剤耐性を克服する薬(Brigatinib)との結合シミュレーション

肺がんは我が国において現在がんによる死因の1位であり、さらなる増加が予測されています。EGFR(上皮成長因子受容体)遺伝子変異は進行非小細胞肺がんの3~4割に見つかりEGFR阻害薬が非常に高い効果を示しますが、1年程度で耐性を生じて再増悪してしまいます。この耐性のおよそ半数を占めるのがEGFR-T790M変異ですが、その耐性変異にも有効なEGFR阻害薬であるオシメルチニブが、日本でも処方可能となりました。しかしさらなる耐性の出現が確認されており、その原因の1つがC797S変異の追加(EGFR-T790M/C797S)であり、臨床応用された全てのEGFR阻害薬の効果がなくなることが報告されています。がん研究会の片山量平らの研究グループは、C797S遺伝子変異によりオシメルチニブに耐性となった細胞に対して、現在ALK阻害薬として開発が進んでいるブリガチニブが有効であることを発見しました。さらに京都大学・理化学研究所との共同研究により、スーパーコンピュータ「京」による構造シミュレーションを行い、ブリガチニブの変異EGFRタンパク質に対する結合様式ならびに、その結合に重要な化学構造の推定に成功しました。

(本研究の成果はこちら


研究紹介


タイトル画像:創薬シミュレーションが最先端医療を変える   タイトル画像:未来をひらこうポスト「京」   タイトル画像:計算機シミュレーションで探る新しい薬づくり
創薬シミュレーションが最先端医療を変える (完全版)
(約11分26秒)
  未来をひらこうポスト「京」
社会的・科学的課題の解決に向けて・創薬

(1分34秒)
  計算機シミュレーションで探る新しい薬づくり
(7分7秒)
世界トップクラスの成果を生み出してきたスーパーコンピュータ「京」による、最先端医療を革新する創薬シミュレーションの紹介です。 がんの個別化医療を可能とする分子標的薬の探索や、薬剤耐性の仕組みを分子レベルで解明したシミュレーションにより、副作用の少ない薬が安価ですばやく開発されることが期待されています。
(理化学研究所 計算科学研究センター ビデオギャラリーより)
  スーパーコンピュータではシミュレーションつまり理論モデルに基づいた現象の予測とビッグデータの解析ができます。ポスト「京」による次世代計算創薬について紹介します。   スーパーコンピュータを使って分子標的医薬の研究を進める山下研究員と抗体医薬の開発に向けた研究を進める篠田研究員。スーパーコンピュータと生命科学の相互作用が次世代の研究分野の発展につながります。

(HPCI戦略プログラム 分野1「予測する生命科学・医療および創薬基盤」より)


学習コンテンツ

計算生命科学の基礎(連続講座)
生命科学と理工学の接点をなす計算生命科学の研究を進めていくための基礎講座として神戸大学計算科学教育センターと連携し、学生、大学院生、社会人を対象とした連続講座(事前登録制)を公開しています。
講義アーカイブでは講義の様子をご覧いただけます。また、講義内容で講義のスライド資料をご覧いただけます。


■『計算生命科学の基礎Ⅴ(2018年度)』の受講登録を開始しました。←終了しました。
2018/10/3、10/10、10/17、10/24、10/31、11/7、11/14、11/21、11/28、12/5、12/12、12/19、2019/1/9、1/16、1/23 (全15回)、毎週水曜日17:00~18:30
2018年度の受講登録は神戸大学計算科学教育センターのホームページからお申し込みください。


■講義アーカイブ
 講義名  講義日程  講義アーカイブ  講義内容
計算生命科学の基礎 Ⅴ
2018/10/03~ 2019/01/23
毎週水曜17:00~18:30
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計算生命科学の基礎 Ⅳ
2017/10/04~ 2018/01/24
毎週水曜17:00~18:30
詳細はこちら
計算生命科学の基礎 Ⅲ
2016/10/04~ 2017/01/24
毎週火曜17:00~18:30
詳細はこちら
計算生命科学の基礎 Ⅱ
2015/10/7~ 2016/02/03
毎週水曜17:00~18:30
詳細はこちら
計算生命科学の基礎 Ⅰ
2014/10/07~ 2015/02/03
毎週火曜17:00~18:30
アーカイブはございません
詳細はこちら

計算生命科学の基礎アーカイブチラシ(PDF 415kB)




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